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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第11章 君に危害が及ぶ前に身体が勝手に動いてたんだ…
それに、私の事は無視する伯母の持ってきたお見合い話に、何だか嫌な予感がしたから…
「何その顔…せっかく話を持ってきてあげたのに」
「(恩着せがましく言わないでよ…)いきなりだったので、こちらにも都合があるんですよ。気持ちだけもらっておきますね」
「ちょっと…私の顔に泥を塗る気!?一生結婚出来なさそうだから、世話してやろうと思って…」
「いい加減にせんか!!」
ヒステリックに叫ばれると辟易していたら、伯父が顔を真っ赤にして、テーブルをバンと叩いてそれを遮った。
「さっきから聞いてりゃ…本人を無視して勝手に話を進めて、舞花が可哀想だとは思わんのか!一生独身だと決め付けるな!それに、結婚結婚と言う癖に、自分は離婚してるだろうが!」
「兄さん酷い!今その話を出すなんて…!」
「酷くない!そもそもここに戻ってきてから、まともに人に会わないお前がどうやってお見合いなんて持ってこられるんだ!?」
伯母が口籠もると、伯父は表情を和らげて私達の方を向いた。
「舞花、桜すまんな。今日は帰りなさい。また連絡するから」
「あ、はい…」