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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第11章 君に危害が及ぶ前に身体が勝手に動いてたんだ…
返事をすると伯母の方を向くが、怒りを滲ませた顔で伯母を睨む。
ここに居たらダメだと、「お邪魔しました」と呟いてそそくさと応接間を後にした。
俊子さんに見送られ、玄関へ。
「ごめんなさい、騒がしくしちゃって…」
「舞花ちゃん、気にしないで。お父さんが代わりに怒ってくれるからね」
微かに聞こえる伯父の声に、俊子さんはスッキリした顔をする。
小姑と兄嫁の立場ではまた違った軋轢があるのだろう。
私の分も俊子さんの分も怒ってくれてるんだろうな…
「今度良いお土産持ってきますね。伯父さんの好きなものとかも」
「気を遣わなくてもいいわよ。あの人が居ない時にまた遊びに来てね」
「お邪魔しました」
乗車すると、2人とも脱力した。
「今日は一段と酷かったね」
「うん。いきなりお見合いしろって言われても…」
「勝手に日にちとか決められてない…よね?」
「それ…ありそう」
あの強引さなら、あり得そうで思わずゲンナリする…