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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第12章 彼女の真似でもしてくれるの?
項垂れていると、ポンポンと頭を撫でられた。
「まあ、最初は秘密がバレないように俺に無理矢理従ってる感じだったけど、最近はどこか楽しそうで嫌がってる感じが無くて、俺の事好きなんじゃないかって思って…違う?」
「自信満々ですね…でも間違ってないです」
赤らんだ頰を撫でられ、繁正さんに抱き寄せられた。
「俺好みになったから好きになったわけじゃない。舞花ちゃんの一生懸命な姿や気遣いが出来る所を見て、次第に惹かれていったんだ…」
「はい」
顎を持ち上げられ、目と目が合う。
「好きだよ。俺の彼女になってくれる?」
「はい」
気持ちが満たされて、身体がフワフワする…
微笑んで、繁正さんの顔が近付いてきたところで、大事な事を思い出して手の平で押し返した。
「ちょっと何するの?」
「待って下さい。その前に例の写真を削除して下さい」
「例の写真?」
「アレですよ。セフレになれって脅しに使ったやつ…」
恋人同士になるのであれば、半裸で撮られた恥ずかしい写真は必要ないもの…
「ああ、アレならとっくに削除したよ」
「えっ!?」