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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第13章 それは知られたくなかった

繁正さんを狙っている女性の多くは、スタイルが良くて仕事も出来て自分に自信がある人ばかり。
それに比べて私は借金持ちで秘密を抱える中途半端な女じゃない…

「舞ちゃんは良い女だよ。あの周りの女の人に負けないくらいのね。私が言ってるんだから、大丈夫だよ!」
「ありがとけいちゃん。私がしっかりしてないと、原田さんを奪われちゃうよね…」
「うん!彼女なんだから、どっしり構えとけば大丈夫だよ。さて、お昼からまた仕事頑張ろ!」

ーーーーーーー

午後からの業務で使う資料を探しに資料室へ。
鍵を開けようとしたら、先客が居るのか既に開いていた。
奥のスペースで資料を読むその姿勢…
立ち姿でさえ絵になる…

「あの、原田さん…」
「ああ、佐々木さんか。君もここに用があるの?」
「はい。資料を探しに来て…」
「俺達社内で良く会うね」
「あはは、そうですね」

目的の資料を探して歩き回る後ろを繁正さんも付いてくる。

「お仕事復帰されたんですね」
「うん、彼女の健気な看病のおかげでね」




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