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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第13章 それは知られたくなかった
これって漫画でよく見るやつだ…!
隣の席の女性達の話し声が一切聞こえなくなったので、一種だけ隣を見たらこちらをガン見していた。
「俺の食べたそうにしてたでしょ?」
「いや、別に…」
「いいからいいから」
グイグイと私の口元にフォークを差し出してくるので、口を開けて食べさせてもらった。
「美味しいです」
「でしょ?俺にもちょうだい」
「はい」
お皿を差し出すと、ムッとした表情に…
「な、何か…」
「さっき俺がしたみたいに、俺にも食べさせてよ」
「えー…」
私よりもノリノリで口を開けて待っているので、仕方なく繁正さんにも食べてもらった。
「うん、美味いね」
「あっ、口にソースが…」
口を拭うより前に、繁正さんが口元をゆっくりと舐めとった。
その時の表情が艶かしくて…
「より美味しく感じるのは、舞花に食べさせてもらったお陰かな…」
「……!」
「あと俺と一緒の時はよそ見禁止。俺だけ見てて」
「はい…!」