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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第13章 それは知られたくなかった
お姉さんだったんだ…
元カノかと思ってモヤモヤしていて気付かなかったが、目元や鼻筋が繁正さんと似ている。
「さ、佐々木 舞花です!いつも繁正さんにはお世話になっています!」
「やだぁ、舞花ちゃん。そんなに畏まらないでよー。会社の上司じゃないんだからー」
クールな繁正さんとは違い、お姉さんはハツラツとしてらっしゃる…
「…いい顔してるわね、あの頃と違って…」
あの頃…?
お姉さんの言葉に引っかかりを感じ、話を聞こうとしたが、繁正さんがすぐに話題を変えてしまった。
「…そうだしげ、今日お父さんが『皆でご飯食べよう』って」
「マジかよ…分かった」
「…良かったら、舞花ちゃんも一緒に行く?」
「えっ!?」
まだ付き合って日が浅いのに、もう家族紹介されちゃうの!?
それはまだハードルが高いですよ…
「私は遠慮しておきます…」
「そう?ごめんねー舞花ちゃん。せっかくのデートなのに…お父さんワガママだから行かないと拗ねちゃうの」
「はあ…」