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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第13章 それは知られたくなかった
「彼女を送ってから行くよ」
「逃げるなよー」
「逃げないよ!」
繁正さんのお父さんってどんな方なんだろう…
ご飯に行かないと拗ねちゃう人だから、繁正さんとは性格が違うんだろうな…
「舞花ちゃん、今度しげ抜きで遊びに行きましょう!」
「えっと…」
「いきなり姉さんと一緒に行くなんて彼女緊張するだろ。俺も一緒に行くよ」
「なにー、嫉妬してるの?まあいいや。じゃあね舞花ちゃん」
サーッとお姉さんが去っていくと、繁正さんは深く溜め息を吐いて、目頭を揉んだ。
「ごめん、舞花ちゃん。あの人人見知りしないから、グイグイ来て迷惑だっただろ?」
「迷惑じゃなかったですよ。明るくて綺麗なお姉さんですね。しかも結婚されてて」
「ああ、そうだね」
「行こうか」と促され、早いけど帰宅する事に。
また少し歯切れが悪くなった事が気になるけど…
「本当はもっと一緒に居たかったけど、ごめん」
「いえ、今日はありがとうございました。楽しかったです。プレゼントまでしていただいて、凄く嬉しかったです。今度は私がプレゼントしますね」