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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第13章 それは知られたくなかった
『舞花からの電話でさっきの話は丸聞こえだ!500万も借金するなんて…しかも舞花に金を払わせるつもりでいたとは情けない!自分で働いて払え!』
「だから…私まだ…」
『言い訳は聞き飽きた。それにあれだけ大きな声を出せるんなら、もう働けるだろ!?』
伯父に電話を繋げていた私に対して怒りを滲ませながらも、情けない声で弁解する。
自分都合と私に借金を払ってもらおうと伯父に伝えていて、見ていて不愉快だった。
繁正さんと目が合い、袖を掴んで「ここから離れたい」と伝えた。
「いいの?あの人置いていっても」
「いいんです。それに…これ以上下手な言い訳聞きたくないです」
繁正さんにもこれ以上身内の恥を見られたくなかったから…
必死に弁解しているうちに、私達に見向きもしなくなったのを見計らい、近くの公園に避難した。
「どうして私のマンションに来られたんですか?」
「舞花ちゃんの服を持ってたのに渡すの忘れてて…慌てて追いかけたら、君が女の人と揉めてたから…」
「そうだったんですね。助けていただいてありがとうございます」