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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第14章 抵抗しないなら続けちゃうよ?
その言葉が嬉しくてつい甘えるように繁正さんにもたれ掛かり、泣き出しそうになって胸に顔を埋めた。
繁正さんの匂いと香水の香りに包まれ、先程までの嫌な気持ちが和らぐ。
「今日は甘えただね…」
「ごめんなさい…もう少しこのままでもいいですか…」
「もちろん。舞花が落ち着くまで付き合うよ」
気分が落ち着いて顔を上げれば、目尻に溜まった涙を指先で拭ってくれた。
「ありがとうございました。もう大丈夫です」
「良かった…それより、舞花はどうするの?伯母さんの事…」
「ひとまず伯父に任せようと思います。伯父からも『手出しはするな』と注意されましたから…」
ただ、今回の件で伯父に金銭的な負担を掛けてしまうならば、何も出来ない自分が歯痒く、申し訳なく思ってしまう…
「その話はもう終わり。今から楽しい事だけしようか?」
「楽しい事ですか?」
「そう。DVDを観たり、他愛のない話をダラダラしたり…それともまた出掛けたい?」
「…このまま繁正さんと一緒に居たいです」