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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第14章 抵抗しないなら続けちゃうよ?
水餃子も摘むと、繁正さんは冷蔵庫に向かい、先程購入して冷やしていたビールを取り出した。
「はい、グラス出して」
「私も飲むんですか?」
「そうだよ。飲めるって聞いてたから、たまには飲もうよ」
餃子という最強に合うおかずと、グラスに並々と注がれたビールを前に我慢なんて出来るはずがない。
熱々の餃子を口に放り込み、冷やされたビールを一気に流し込む。
「はぁー。ビール合うー!美味しい…」
「良い飲みっぷり、結構イケる口なんだね。初めて会った日はベロベロに酔ってたから、てっきりお酒に弱いのかと思ってた」
「あの日はお客さんに強いお酒ばかり勧められていたので…」
お酒が入って気分が高まってくると、話が弾んで、繁正さんの笑顔が増えていく。
もっとこの顔を見ていたいのに…
楽しい夕食の時間もすぐに過ぎて、時刻は8時を過ぎていた。
「そろそろ帰ろうか。明日も早いでしょ?」
「あの…」
「どうしたの?近くまで歩いて送っていくよ?」
「わ、私…今日は帰りたくない…です…」