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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第16章 手を伸ばしても届かない存在
どうしよう…私達の今の状況を知らないみたいだから、本当の事話すより嘘付いて安心させた方が良いよね。
多分繁正さんも合わせてくれると思うし、2人にはもう会わないと思うから…
「繁正さんにはいつも良くしていただいてて、一緒に居て楽しいです。でも最近出張中でお忙しいみたいで、あんまり連絡取ってないんですけど…」
「えー、忙しいからって彼女を放ったらかしにしてるなんて男としてどうなの!?注意しないと」
「いえ、大丈夫です!今日電話しようと思ってたんで…お気遣いありがとうございます」
「そう?でも良かった、2人が仲良くて。アイツ結構ドライな部分あるから、泣かされたら言ってね!」
玲奈さんに嘘を付くのは心苦しかったが、本当の事を言って根掘り葉掘り聞かれるのも嫌だから…
ご飯を食べ終え、会社に戻るという玲奈さんを見送る。
「昼食ありがとうございました」
「いいのいいの。それより舞花ちゃん、しげの事よろしくね」
「……はい」