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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第16章 手を伸ばしても届かない存在

まさか自分が風俗で無理矢理働かされるなんて…
伯母さんの尻拭いの為に私が誘拐されないといけないの…

何か酷い目に合わされる前に、せめて逃げるチャンスがあれば…
短い感覚で車が停止してるから、少なくともここは高速道路じゃない…

「あの…すみません、コンビニに寄って下さい…お手洗いに…」
「トイレか?寄らないぞ、逃げられると困るからな…したいんならこの袋にしな」

逃げるチャンスが無くなり、更に屈辱的な行為をやらせようとするなんて…

「客によっては、トイレしてるとこ見せろって奴も居るから、今から練習しておいても良いんじゃねえか?」

笑いながら女性を下に見るような態度に、寄越された袋を男に投げ付けた。
薄笑いを浮かべる男を睨み付けていると、左の頰を殴られ横向きに倒れた。

「っ……」
「女だからって調子乗んなよ」
「おい!客のとこに行くのに、傷付けんなよ」

スーツ姿の男が制止するのも聞かず、赤シャツの男が私の髪の毛を掴んで揺する。




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