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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第20章 新しい関係
反論しようとしたらいきなり手首を掴まれ、向かいに駐車されてある高級外車に向かって歩き始める。
「あの、木梨社長…1人で帰りますから」
「遠慮しないで。美味しいフレンチ食べに行こうよ」
ガッチリと握られ、少しずつ車の方へ引っ張られていく。
抵抗していると、手首に衝撃が走り、手首が解放されて私は後ろに放り出された
「いっ!?」
「あっ…」
木梨社長が尻餅を着くのと同じタイミングで後ろから抱き止められ、後ろを振り向くと…
「何をされてるんですか?木梨社長…」
「しげ…副社長!?」
口調は穏やかだが、その表情は普段は見ない険しいもので木梨社長を見下ろしていた。
「あ、水嶋さん…どうも」
「一部始終見てましたよ。彼女嫌がってましたが?」
「見てたのなら、すぐ助けに来て下さいよ」
「ごめん、決定的なシーンを収めたかったから」
そう言うと、1歩進んでスマホを取り出し、木梨社長に見せた。
「…!?どうして、水嶋さんのラインに僕とのやり取りが…!?」
「僕が佐々木さんに成り代わってラインを送っていたからですよ」