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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第5章 君を見てると我慢出来ない…
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「佐々木さん、この資料綴じといてもらえる?」
「はい」
「佐々木さん、これ総務に回してくれる?」
「はい」
今の私の仕事は業務を覚えながら、周りからの雑用をこなすこと。
職場の皆は優しくて、職場の雰囲気は柔らかく、前の会社とは天地の差がある。
休憩時間、自販機のあるスペースで椅子に座っていると、隣に親友が座った。
「ふぅ…」
「舞ちゃんお疲れ様ー」
「けいちゃん!」
同い年のけいちゃんは、大学の頃から頼りになり、退職して療養していた私の元に足繁く通ってくれて、励ましてくれて今の職場を紹介してくれた。
私にとっては恩人とも言える大事な友人だ。
「今日も皆から雑用押し付けられてたね」
「まあ、慣れたけどね」
「そういえば、今日から親会社から人が来るんだって。業務の改善点を見つけていくらしいけど…」
「ふーん」
休憩を終えて作業を再開してから30分後、その人が現れた…