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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第5章 君を見てると我慢出来ない…
「わ、わざわざ付いてきたんですか?」
「まあね。それより、俺に気付かないなんて酷くない?」
バーでお客さんとして来るけど、その時は私服で髪型も乱してるからなー…
「気付かないですよ。スーツ着てるし、眼鏡掛けてるし、エッ…」
「えっ?」
「えっと…髪型が違うし…」
危うく「エッチな雰囲気ゼロ」って言うところだった…
あの時色気爆発させて迫ってきた時と全然違うんだもんな…
「俺結構癖っ毛だから、ワックスを付けて整えてるんだよ。その方が清潔感が出て、出来る大人に見えるからな」
「はぁ…」
「あんまりこの髪型は好きじゃないから、仕事が終わったらすぐに乱すけどな」
「えー、勿体ないです…カッコいいのに…」
心の中で呟いたつもりが、声に出て繁正さんに聞こえていたようで…
恥ずかしくなって、両手を顔の前で振った。
「いや、これは社交辞令というか、あんまり間に受けないで…」
「ふふっ、嬉しい事言ってくれるな。社交辞令でもカッコいいって言われるの嫌じゃないから」