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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第5章 君を見てると我慢出来ない…
頰を染めて俯くと、僅かに漏れる笑い声。
ストレートに言われて、恥ずかしいのに笑ってる…!
「はー、君と居ると面白いね」
「社内でセックスとかあり得ません!」
「…セクハラで訴える?」
「そうしたいですけど、今度から止めていただければ訴えません」
「そう、ありがとう」
部署に戻る途中、ある疑問をぶつけた。
「何で大勢の中から、私のとこにすぐ来たんですか?よく分かりましたね」
「一度会ってたからね。俺人の顔覚えるの得意だから」
「はぁ…」
「それに可愛いからすぐ目に留まったよ」
「なっ!」
今の格好は可愛い要素なんて皆無なの…
「可愛くないですよ。思ってもないこと言わないで下さい」
「本当の事だし、セクハラでも言ってないよ。君は女性として魅力的だし、身体も綺麗だ」
俯いたまま歩みを止めた。
「お世辞にしか聞こえません…それに女性らしい格好をするのが怖いんです。前の職場でセクハラされて、女性からいじめられて…私だってオシャレしたかっただけなのに…」
1年前まではオシャレをして出掛ける自分が想像出来たのに、今は全く思い描けない….