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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第6章 可愛い反応ばかりだと、男装してても抱いちゃうよ?
仮眠を終え、鏡の前で出勤の準備を始める。
さらしを巻いて胸を出来るだけ目立たないようにし、髪の毛をアップにしてウィッグを付ける。
そこに映るのは、中性的な男性の姿。
「舞花」から「翔太」に変わる…
「おはようございます店長」
「おう」
カウンターでグラスを拭きながら挨拶した拓也店長。
男装とダブルワークを受け入れてくれている理解のある方で、よく相談にも乗ってくれている。
「そうだ、これお土産」
渡してくれたのはもみじ饅頭。
店長は広島に行ったみたい。
「ありがとうございます。もみじ饅頭ってベタですね」
「うるせー、お前が好きな物知らないから、安定の物にしたんだよ」
「すいません。お茶と一緒にいただきますね」
モップを取り出して、床を掃除する。
「お前、金曜日大丈夫だったか?お客に勧められてすげえ飲んで酔っ払ってたぞ。発言が危なくなって、女だってバレる前に帰したけど…」
「すいません…大丈夫でした」