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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第6章 可愛い反応ばかりだと、男装してても抱いちゃうよ?
「今日も疲れたな…」
裏口から出てしばらくすると、路地の近くで腕を掴まれた。
「えっ!?」
掴んできた相手は、私に触ってきた常連さん。
「あの…」
「待ってたよ」
お店を出るまで結構飲んでいたから、酔っ払ってるのか顔が赤い。
でも、掴んでくる手の力が強くて、振りほどけない。
「な、何なんですか!?」
「僕が話し掛けてもつれないくせに、あの男には気さくに話してさ。触ってるのに気付かないのかな?」
腕を引っ張られ、ラブホが立ち並ぶエリアに連れて行こうとする。
「いや、待って下さい。男ですよ!?」
「僕は君みたいな可愛い男の子が好きなんだよ。彼氏いないんだろ?」
この人男の人が良いの!?
繁正さんとの会話聴いてたんだ!?
踏ん張って腕を捻って必死に抵抗する。
抵抗する私にイラついたのか、酔ってヘラヘラした表情が急に無表情に変わった。
「いい加減にしろよ…」
腕を振り上げたので思わず目を瞑ると、呻き声が聞こえてきた。
「いててて…」
「何してるのかな?」