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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第7章 嫌な事は全部、俺が忘れさせる
「は、原田…んくっ!」
口を開いた瞬間、唇で唇を塞がれ、力強く押し付けてくる。
両手で頰を掴まれ、壁に押しやられて逃げられない。
舌を差し込まれ、唾液をかき混ぜるように口内で蠢く。
「んぅ…原田さっ…」
「はっ…名前で呼んで。2人きりなんだから」
「繁正さん…」
チュポ…
下唇をきつく吸ってから唇が離れた。
目が合うと、いつも見せる優しげな表情とは違う、真剣な眼差しで見つめられる。
「あの…」
「君は…あそこまでバカにされても合コンに行くのか?」
「えっ!?」
「あんな男どもの話を聞いて、行く気になれるのか?」
「それは…」
元々、人数合わせの為に呼ばれていたから、合コンには乗り気ではなかった。
しかも、あんな下品な話のネタにされて余計に行く気になれない。
もし立ち聞きしていなかったら、最悪酔わされて襲われていたかも知れない…
でも、約束して合コン当日に「やはり行けない」とキャンセル出来ない。