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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第7章 嫌な事は全部、俺が忘れさせる
「もうお金を払ってますし、今更キャンセルなんて出来ないです」
「そうか…だったら、俺が合コンに行かせないようにする」
いきなり何を言い出すのかと、繁正さんを見上げた。
怒っていたような顔から、いつもの優しい顔に戻っている。
「仕事が終わったら、君をイイトコロに連れて行く。合コンよりも素晴らしい場所にな」
「いや、約束は破れませんよ。それに今更どうやって断るんですか?」
「『俺に仕事の手伝いを頼まれた』と言えばいいだろ?それで文句を言うなら、俺が聞いてやる」
繁正さんに逃げ道を作ってもらったものの、まだグタグタ考えてしまう。
「でも…」
「別に行くのは止めないよ。アイツらに酔わせられて輪姦(まわ)されたいんならね」
「…っ!?」
男性数人に身体を触られる映像が浮かび、背筋がゾワっとした。
「俺、それとも合コン、どっちに行くの?」
「…繁正さん……」
「よく言えました」
答えると、満足そうにニヤリと口角を上げた。
「あの…さっき喫煙室から聞こえてきた話は…」
「ああ…忘れるよ。弱味はあの写真だけで充分だから」
「ううっ…」