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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第7章 嫌な事は全部、俺が忘れさせる
意外な接点を見つけて、少しテンションが上がった。
「繁正さんって何座ですか?」
「俺はおとめ座。舞花ちゃんはさそり座だろ?今日最悪って言ってたから」
「そうです。ラッキーメニューがすき焼きなんです」
「へえ、だったら沢山食べないとね」
繁正さんは出来上がったお肉や野菜を器によそってくれた。
「ありがとうございます。でも、今から運気を上げても意味ないかな…夜だから」
「まだ7時だよ?残りの時間を楽しく過ごせるんじゃない?まあ、俺と過ごすのがラッキーかどうかは分からないけどね」
「食べな」と促され、まずはお肉を卵に潜らせずに頬張った。
「うー、美味しい…!」
「そうか、もっと食べな。いっぱいあるから」
繁正さんは自分の分もよそいつつ、新しく具材を鍋に投入した。
「すき焼きなんて久しぶりに食べました。1人暮らしだから作る機会が無くて…」
「そう?俺は牛丼屋ですき焼き定食をたまに頼むけど…」
「意外です。繁正さんって牛丼屋に行くイメージは無いのに…」