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弥輿(みこし)
第1章 偶然的運命の出会い

毎日同じ事の繰り返しだが、多少の残業が入ったけど今日の仕事が漸く終わった!
仕事はごくごく普通の一般事務、でも私に取っては事務職ってやりがいがあって充実感がある。

何せ大学卒業から27才にもなって事務職一筋、彼氏は……居た事はあるが仕事仕事の私に愛想を尽かして全滅。
27才だよ27才!
本気で結婚を考えないと、社内でお局と言われる年齢なのは分かってはいるんだけど、此ばかりはね縁だから運を天に任せるって感じ。

「今日もお疲れ様でしたー
お先でーす」
「おう、お疲れ様さん
どうせ真っ直ぐ帰らず一杯なんだろ如月?」
「それは言いっこ無しですよ課長、私唯一の息抜きなんですから」
「飲み過ぎんなよ」
「分かってまーす!
では本当にお先に失礼します」

毎晩とは言わないけれど、こう残業なんてあった日には、家に直帰せずに飲みに出るのを課長は知っているから、毎回こうからかわれる訳。
アフターだと真っ直ぐ飲みに行く私も私だけどね、でも課長に言った通り私の唯一のストレス解消なんだから良いでしょう?

そそくさと私物の鞄を掴み、会社を飛び出して魅惑の夜の街にGO!
仕事が終わった解放感と、此から酔える期待、その両方を一気に味わえるのがこの時間。
ついでに直帰しないのは家が遠いからで、目的のbarの方が会社から近いのが理由、決して面倒くさいからでは無い……なんて言い訳??

と、とにかく!
会社から出た私は、歩いて10分程先にある行き付けのbarに一直線。
寄り道しても私は独り暮らしで、欲しい物も少ないから周りなんて完全無視、早くbarに行ってお酒の方が良い、1日の疲れを忘れさせてくれるから。

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