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弥輿(みこし)
第8章 純潔・秘密の共有
回りくどくながらも、俺の本音を愛海さんに言ってしまった。
惹かれる心、恋しい心、欲しい心、俺の中にある嘘偽り無い俺の剥き出しの本能、そう此が俺の本当の心なんだ。
「柊さん私……」
「俺も神主の前に1人の男なのです、誰かに惹かれるという心くらいあります
そして俺は……愛海さんを始めて見た時から惹かれていました」
「でも柊さんは……」
「弥の巫女を犯すべからず
勿論理解はしていますが、それを破りたいほど愛海さんが欲しい俺が此処に居る
初めてそう思った、久遠神社の神主になってから、禁を破ってでも何かをしたいと……それが愛海さんだったら共に堕ちます、何処まででも」
「こんな私でも?
性に溺れそうな行き遅れ気味の私でも??」
「それを言われると……
30になっても独身で、女っ気も無い俺です
それでも誰かを思う気持ちはあります、俺がこんな事を言うのは変でしょうか?」
俺の言葉に愛海さんは、"うんん"と否定の態度を取って、俺の背中に両腕を回して抱き付いて来た。
当たる胸が、触れる肌が心地良くて、俺も愛海さんを抱き締めてしまう。
「……愛海さん……」
「信じてます柊さんの事を……
神主の仕事以外では優しい柊さん、私は信じたいの、柊さんの今の言葉の全て」
「俺は本気です
愛海さんが愛しくて欲しくて堪らない
でも、愛海さんと俺の秘密ですよ、宗方に見付かれば只では済まない」
愛海さんはともかく、俺は遠くで軟禁されるか、最悪は此の世から消される恐れだってある。
そのリスクを背負ってでも、俺は愛海さんが欲しい、誰よりも先に俺のモノにしてしまいたい……その覚悟は出来ている。
「秘密……柊さんと……」
「ええ、そして愛海さんの初めてを俺に下さい、何よりもの証として」
「私の初めて??」
「まだ誰も汚していない淫肛を、俺にくれませんか?」
あっとする愛海さんの唇を素早く奪う。
初めての愛海さんとのキス、唇も柔らかく、開いた隙間から舌を忍び込ませ、愛海さんの舌に俺の舌を絡めて分かる、愛海さんは舌も柔らかい。
「ンッ……ンッ……」
「はぁ、此だけで……
先程の余韻がまだ残っていますか愛海さん?」
「そんな私……でも柊さんのキスは気持ち良い」
トロンとした瞳に惹かれて、また唇を重ねる。
俺もキスだけで気持ち良く、何処まででも愛海さんの舌を追ってしまいそうだ。