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弥輿(みこし)
第10章 豊漁祭・秘中の儀式
あれから豊漁祭までの数日間、柊さんは宣言通りに私を抱いた。
今はもう日中でも体の何処かに熱さが残っている感じがするし、柊さんの白濁がまだ膣内の奥深くに残っているような、1日中熱を帯びてる……その言い方が一番合っているとは思う。
そして今日は豊漁祭当日。
午前中は表宮での行事の為に柊さんは不在、と言っても私はすっかり馴染んだ巫女装束で奥宮の社務所に居座り中、要するに私は夜まで出番が無いのよ。
でも朝早くに奥宮から神輿を担いで行った、その時に柊さんは『御霊入』と言い、白い布で包んだ御神体なのかな? それを御輿の扉を開け丁寧に安置していたのが印象に残っている。
「住人に配ったパンフレットを貰ったけれど、朝一番に豊漁祭開始の儀に始まって、今は……神輿を担いで村を練り歩いている頃なのね、子供用の神輿もあって普通のお祭りみたい」
少しだけ見たい気持ちもあるけど、私は此の奥宮からは出られない。
仕方が無いので、まだ残っていた千代紙を使い鶴を折って、何時も柊さんが仕事をしている机の上に置いた。
それから日課になっている奥宮内の散歩、今日の奥宮は豊漁祭のせいで綺麗に飾り付けされ、社殿の中も普段は無い祭壇が設けられ、この間持って来た奉納品が所狭しと並べられている。
1つ不思議なのは、祭壇の手前は広く大きい白い布みたいのが敷き詰められている事、どうしてと考えても良い予感はしないから、私は考えるのを止めた。
多分それで正解だと思う。
「ああ、此方に居ましたか愛海さん……いいえ弥の巫女、此から本格的な準備の前に少し行きませんか?」
「行く? 何処へ??
私は奥宮から出れないでしょう」
「奥宮からはです、奥宮に付随する場所は奥宮と同じ扱い
見たいかなと思ったのです、此から神輿が船に乗せられ奉納されますから」
「見れるんですか?」
「付いて来て下さい」
柊さんは私を促し、社殿の奥……あの男根の御神体をすり抜け更に奥へと向かう。
そこには洞窟の岩を削った階段があり、登った先には古い扉があったんだけど、柊さんが持って来ていた鍵を使い扉が開かれた。
「嘘……此処外……」
「外と言っても、久遠神社がある山の山頂近くですが……
でも此処から神社も漁港と海も丸見えで、俺も気に入っている場所なのですよ」
「中腹の表宮も露店も、練り歩く神輿も全て見える
こんな場所があったなんて……」