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第7章 聡LOVEな日々

 あの頃は作った料理を何でも美味しく食べて褒めてくれた。
初めて作った麻婆豆腐は大絶賛してくれたんだ。

 「母さんの作る麻婆豆腐はさ、にんにくがきつくてさ……夏帆の麻婆豆腐は食べやすくて美味い!」

 「私の麻婆豆腐はにんにくと生姜を使うの。それと風味つけに山椒を少し入れるんだ」

 「一から作るんだな。ほら普通は麻婆豆腐の素とかで簡単に作れるじゃん」

 「うん。でも挽肉から材料を足しながら作ってもそんなに苦じゃないよ。
その方が家庭の味っぽくていいかなって」

 「夏帆が料理上手で良かった。俺もたまに作るし、料理が趣味なんだ。
子供が出来たら、沢山手料理作ってやろうな」

 「うんうん。もっとレパートリー増やしたり、お菓子が作れるママになりたいな」

 「夏帆は料理上手だから、沢山美味しいもの作ってね」


 毎日、聡に喜ばれる料理を作ろうと思った。
もし、占い通りに女の子に恵まれたら、一緒にお菓子を作れるママになりたいと思った。
娘が誰かの為にバレンタインのお菓子を作っていたら、やや不機嫌になる聡に私からとっておきのバレンタインを毎年贈ろうなんて想像して楽しんだ。


 
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