この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
スパイス
第10章 パッション
ーー
ー
「暇潰しで行ったくせに、すっかり嵌っちゃったんだよな」
「まさかお前……実はホモでしたとかの告白?」
次の瞬間、光輝はゲラゲラと腹を抱えて笑いだした。
「ひや、はあ?…オイオイ、歩、マジ勘弁!頭の良い奴はそこまでの展開考えちゃう?イヤイヤ……俺ね、ご存知の通り女たらしよ?いくらね、頑張る同郷のダチを尊敬したとしても、してもだよ?
そいつを好きとかないない、ないって!!
それ、BLっていうんだよね。あっ、そっちの世界興味なし!
ゴツゴツした男の体なんて興味ないって!!
なんでケツにアレ挿れてよがる?
そんなセックス、俺、マジ無理だわ〜。
歩の想像力果てしねー!!
俺は女が好きだし、これからもそれは変わらない。
さっきも言ったべ?好きな女が出来たって」
「だよな。飛躍しすぎてごめん」
「じゃあ、遠回しは辞めて、直球で。
その舞台に出ていた女優の卵に恋した」
「そうなのか」
「片思いだけどな」
「片思い?」
「苦戦してる」
「それで?」
「本気で好きだからチャラくなれない。
俺のパッションを捧げる女、やっと見つけた」
「それってどんな女よ?」
和香奈を振ってまでパッション捧げる女ってどんなだよ?