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第12章 弱い心 溺れていく性

 朝まで一緒に過ごし、また温もりが欲しくなると求め合い、寂しさを埋めるセックスを楽しみ、ホテルを出た時はまた恥じらいながら友達に戻り、ファーストフードでハンバーガーを食べて別れた。

 またいつもの大学とバイトの繰り返しの生活を暫く送っていた。
和香奈からもその日の帰りに『有難う』のLINEが届き、俺からも『元気出せよ、またな』というメッセージと頑張れの意味を含めたスタンプを送ったきりだ。
そんな夜もあったと二人の秘密が出来ても、そこから深まる事はないと

 あの日からひと月ほど経った週末の事だった。
バイトの帰り道にふと見たLINEに和香奈からのメッセージがあった。
『歩 暇だったら○○のフードコートにいる。夕飯まだなら一緒しませんか?』という内容だった。
俺のアパート近所のショッピングセンターにあるフードコートだ。
たまに食材の買い出しにそこを行く事がある。
家に帰ってもカップ麺を啜る侘しい夕食にしようとしていたところだから、『OK』のスタンプを押し、『そこに居るのか?』と文字を入れて送ると、『うんうん、待ってる』と返信があった。
そこに駆けつけると、アイスコーヒーを飲みながら和香奈が待っていた。
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