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第1章 Dear 聡
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最初の離婚の時は、『朔太郎で終わる人生は嫌だ』と強く思った。
子供が居なかったせいもあるのだろうが、再婚に繋がるチャンスを手を伸ばして掴もうと必死になれた。
『私はこのままじゃ終わらない、終われない』と孤独な自分に泣けてきた。
自分に幸せを与えよう。
その為に必死で運命の赤い糸を辿った。
その先に聡が居てくれて安心したんだ。
聡……
こんな私をどう思いますか?
あなたなら『そう言う事、ちゃんと言えよな!口に出して言わなきゃ分かんねーよ!』って言うかもしれないわね?
でも、そんな私を愛しいって思ってくれるよね?
分かっているのに素直に言葉に出せなくなっていた。