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第15章 タイミング

「歩ちゃん、彼女さんと旅行だったんじゃない?」

「あっ、違うんだ。俺、大学の時からひとり暮らししていて、住んでいたアパートがボヤ騒ぎ起こしてさ……そんな訳でこれから暫く親父のとこに厄介になるから」

 ガラガラとスーツケースを引き摺っていたから、それも気になったんだろう。

「大変だね!大丈夫だったの?」

「保障してくれるみたいだし、まあ何とかね」

「災難でしたね。歩ちゃん」

「災難だったけど、かなり良い待遇で保障金出るみたい」

「それは良かった。ところで聡おじちゃん元気?」

「元気だよ。親父、再婚したんだ」

「そっか…」

 葵は親父に懐いていたから、ショックだったのかもしれない。
歳が近い俺達は、夏休みなどの長い休みを利用して、葵の家族と一緒にキャンプなどにも行った。
親父はキャンプとなると張切ってテントを張ったり、炭をおこしてバーベキューの用意をした。
そんな姿を見て、葵は親父を慕うようになった。
親父も懐く葵を見ていて、『女の子は可愛いいな』と女の子を欲しがったりした。
だから星空が生まれてきたのかもしれないな。

「雪子伯母さんや泰彦伯父さんに叶(かなう)は元気か?」

「元気だよ。叶は音大目指して勉強中だよ」

 葵の妹の叶。
叶は俺の母さんと同じくらいピアノの才能があって、母方の祖母の期待の星だ。
母方の祖母はピアノ教師をしていて、母さんや雪子伯母さんや孫の俺や葵、叶にピアノを教えてくれた。
その中でも母さんが一番ピアノの才能を期待されたんだが、俺が生まれる事によりその道を断念した。
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