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スパイス
第18章 女!!女って生き物
席についてメニューを広げ、注文を選ぶ。
我が夫は「俺、最初は生がいい。歩も飲むよな?で、ツマミを適当に」
「ああ……なら、キャベツのピクルスに生ハムサラダとソーセージ盛なんてどう?」
「いいね!」
男二人は久々の再会を祝して飲むらしい。
「星空はジュース!」
「星空、ご飯のメニュー選ぼうね」
「うん。じゃあ星空はエビグラタンにする」
「車に乗ったお子様ランチもあるよ?」
「あっ、あ!それがいい!!」
お子様ランチには、チキンライスやハンバーグ、ナポリタン、ナゲット、コーンサラダ、オレンジジュース、ゼリーなどが少量ずつ置かれ、子供にとっては大好物がそのまんま車の器に乗せられていた。
「ママがエビグラタン頼むから、星空にあげるね」
「夏帆さん、好きなもの食べてよ。
俺がエビグラタン頼んで星空にやるから。
実はね、少し前に和香奈とファミレスでお茶したから、一杯飲むツマミ程度でいいんだ」
「えっ、でも」
「あっ、私もお腹そんなに空いてないので、私がエビグラタン頼みます。
星空ちゃん、はんぶんこしよう!」
そう言って和香奈も気を遣ってくれる。
「うんうん」
星空は目の前の優しいお姉ちゃんに満面な笑みで応える。
「可愛いですね。星空ちゃん。
私の姪っ子も星空ちゃんと同い年なんですよ。
星空ちゃん、私と仲良くしてね」
子供を可愛いと言われて嫌な親は居ない。
それが私達家族に好印象をもたらす計算が入っていたとしても、それがあからさまでない和香奈に段々心が開いていく。