この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
スパイス
第2章 夏帆
話は尽きなかったけど、居酒屋が閉店を迎える朝方までママと一緒に過ごして、約束通りパパはママをタクシーで送った。
こんなに長く一緒に居ても、またまだ一緒に居たくてさ……
「なかなか帰れないね」
「きっと家に帰ったらぐっすり寝ちゃうね」
「今日はいい夢見れそうな気がする」
「もう朝ですよ」
恋が舞い降りた男女のフレッシュな会話だろ?
それだけ純粋なスタートだったんだよ。
パパとママはゴールデンウィークの休暇が終わる前にまた会う約束をしたんだ。
何度も「有難う」を言う、ママの気持ちも声も心地良かったよ。
星空も「有難う」とお礼が言える人になって下さいね。
純粋に喜んで欲しいと思ってやってる事に見返りを求めたりしません。
だけど、やって貰って当たり前だと思わないで下さい。
ママは嬉しいこと、楽しい事にちゃんとお礼を言える人です。
星空にはママの良い所を沢山似て欲しいんだ。