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スパイス
第3章 これは恋
全部夏帆ちゃんが話し切ったところで、我慢していた笑いが一気に吹き出た。
「あっ、あのさ、夏帆ちゃん、カレーってさ、失敗するのが難しい料理だよね?
あ、ああ!!麗子さんのように作ればそ、そんな…ハァ可笑しい、とんでもないカレーに仕上がるのね、ヤバイ、腹痛い、ハンドルぶれそう、涙も出そう、だけど食べてみたくなるよーな…ヤバイって」
「ああ、聡君もですか。
麗子のカレーの話をするとみんな食べたがるんですよね。
命知らずですね。
麗子の旦那のハルは…あっ!麗子の旦那は私の同級生でもあるんですが、名前が遥斗なんで、昔からハルって言われてたんですけどね、ハルは意外と頑丈なんですよね。
まだ生きてるもん」
「生きてるって!!」
「麗子の手料理に五年も食べていて無事に生きてるなんて……愛は胃袋さえも鍛えるもんなんだとしみじみ思いました」
ヤバイ、車の中だからいいようなものですが、笑いが止まらない。
夏帆ちゃん、あなたは天然だけじゃなく、お笑いのセンスもあるんですか?
マブダチ言われっぱなしですが、ネタには困りませんね。
いやいや……類は友を呼ぶ
類友さんですか?
あなたの周りはそんな面白人間ばかりなんですか!!