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第4章 時には猛烈に

 背後から人の気配を感じて、抱きしめていた夏帆ちゃんをそっと離した。でもしっかりと手は繋いだまま。

 そして、目の前の海を眺めながら、想いを告げた。


 「俺はちゃんと将来を考えたお付き合いを考えてます。
恋愛の先に結婚をって事です。
そういう気持ちで付き合って下さい」

 「私で良ければお願いします」

 「OKと考えていいんだよね?」

 「はい」

 「嬉しいな……。海に向かってヤッターって叫びたいくらい」

 「人が見てますよ」

 「やりませんよ。でもそれくらい嬉しいって事です」

 「私も」

 「出会って日も浅いのに夏帆ちゃんに凄く惹かれました。
自分の気持ちを隠さずに付き合いたくて……急ぎ足になってしまいましたけど大丈夫かな?」

 「聡君と未来を考えてのお付き合い……嬉しいです」

 

 もう一度キスしたくなった。
今度はフレンチキスで。
胸がキュンとするような恋のシチュエーションにご無沙汰だったから、余計俺をドキドキさせた。

 人目があるから今は我慢。
その分、ママと一緒に居るだけで幸せなんだと改めて思ったり、手を繋いだだけで堅く結ばれたような気になったりして、どんどん自分をワクワクさせるんだ。


 星空、恋は自分を幸せな気持ちにする魔法なのかもしれないな。
  
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