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永遠の愛を奪って
第5章 好きな人は……
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まずはテーブル席の対面に座ってから大切な用事を済ませる。
ビニールに入ったスーツを折りたたんで渡すと青木くんは泡がついたところを確認もせずに椅子の上に置いた。
「このくらい別に怒ってないし、最初から許してるから。小春はまだ気にしてるの?」
「一応、謝るのは礼儀だから」
「小春は真面目で偉いな。そういうところ好きだな」
「すっ!?」
「――――おまたせしました。ハンバーグセットをご注文のお客様……」
“好き”という言葉に大袈裟に反応してしまって、私が注文した料理を店員が運んできたというのに固まってしまった。
店員がどちらに料理を置いていいか迷っていると青木くんが私の方に手を向けて教えていた。
運ばれてきた鉄板の上にはふっくら焼けた美味しそうなハンバーグがあるのに、今気になるのは食べ物ではなくて“好き”という言葉。
青木くんは私のことをどう思っているんだろう……。
ご飯に誘ってくれるという事は脈があったりするのかな……。
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