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永遠の愛を奪って
第7章 はじめてのお泊まり
でも不機嫌になっていることが伝わったのか頭をぽんぽんと触れて私を慰めてくる。
早く自分の機嫌を治すために、目を閉じて好きな人と一緒に過ごすことができる幸せを感じようとした。
これだけでも贅沢なんだから……っと自分に言い聞かせながら……。
ベッドサイドの照明だけつけていて部屋の電気は消しているから薄暗くて目を閉じるとすぐに暗闇に包まれる。
時計に映し出されていた時間は午前一時になっていてホテルの部屋はとても静かだった。
この静けさに不安を煽られて目が冴えてしまって眠気も消えていた。
「なぁ……、オレと葉月の関係が気になってる?」
彼氏になった青木くんの口から土嶋さんの名前が出てくるとチクリと胸が痛くなる。
苗字だけならまだ何とも思わなかったと思うけど、呼び捨てだから一々気になって仕方がない。
「……気にならないわけないじゃん」
「小春に元気がない理由はそれか……」
「うん……」