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永遠の愛を奪って
第9章 大切なのは……
付き合えたけれど、恋人になってからが難しい。
二人きりでいた時に見えていた明るい未来に灰色の雲がかかっているように思えた。
結局、この日はスマホを眺めていても青木くんからメッセージは送られてくることはなかった。
次の日の朝。寝不足気味で会社へと向かい、デスクの椅子を引いて座ろうとすると踏み外してしまってドスンッと床へ尻もちをついた。
「ううっ、いったぁー……」
「おはよー、小春。大丈夫?」
「大丈夫です……。昨晩あまり眠れなかったもので……」
「ふーん。無理しないでね。……そうそう、葉月ちゃんは元気になったわよ。今日は仕事に来てるみたい」
「そうですかー……。それはよかったですね……」
昨日、青木くんと何かあったのかな……。
ご飯が食べられないほど体調が悪いって聞いていたのに、すぐに回復するなんていいことがあったとしか思えない。
「良かったね、小春!これで青木の心配も減ったし、変な顔をされないで済むね」