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永遠の愛を奪って
第11章 ひとりにしないで



知らないことを恥ずかしく感じて肩にかけていたバッグの紐を両手でぎゅっと握った。
私の方が土嶋さんよりも付き合いが短いから知らないことも多いし、何も言い返せない。


「付き合ってるのに話してくれなかったんですね。本当に信頼されているんですか?」


「さっ、されてますよ!……多分」


祐が私についてどう思っているのか自信がなくてそう答えると土嶋さんは鼻で笑っていた。


悔しいけれどもう大人だ。子供のように喧嘩するわけにも行かないし、歯を食いしばってぐっと堪える。



「じゃあ、教えてあげますよ。……祐は前にわたしに告白してきたんです」


「えっ……。いつですか……?」


土嶋さんが窓に触れるために少し歩いた時、ヒールの音がコツッと廊下に響く。


月明りが薄暗い廊下にほんのりと届いて綺麗な容姿を照らしているけれど今は薄気味悪く感じる。



「入社した頃です。でもその時はわたしの気持ちがはっきりしなかったので断って付き合いませんでした。

でも祐は振っても諦めないで、恋人のように仲良くしてくれていたんですよ。

そんなところに惹かれてわたしも好きになりましたし、両思いなんです。だから、白米さんとの付き合いは遊びでしかないんですよ」


「遊びだなんて……、違います!」


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