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永遠の愛を奪って
第11章 ひとりにしないで



敵意を剥き出しにされていることに怖気づいた私は、給湯室の前を通るのをやめて遠回りして椿さんに書類を私に行くことにした。


悔しい……。

悔しすぎる……。


色気も恋人への甘え方も土嶋さんに負けている。


それに彼氏が誘惑されているところを止める勇気が私にないことも見抜かれていた。


祐と付き合う前はクールな人かと思っていたけれど、蓋を開けてみたら頭が切れる手強い相手だったなんて……。


何の取り柄もない私なんて勝てっこない……――――




早く仕事モードに切り替えて先程目にしたことを少しでも忘れたくて、急いで椿さんの元へと向かう。


「すみません」っと声を掛けて書類を差し出すと、パソコンのキーボードを打つ手を止めてから椅子を回して私の方に体を向けてくる。


「おっ、はくまい。穂並のパシリお疲れさま。今日も浮かない顔してるなー」


椿さんは席を外している自分の後輩二人が給湯室でイチャイチャしていることも知らずに平和そうな顔をしていた。


「ちょっと嫌なことがあっただけです」


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