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永遠の愛を奪って
第14章 淡い恋心と信頼
「あれは意地悪だったんですか……」
ここで謝られると椿さんの気持ちがますます分からなくなる。
私の彼氏を何らかの理由があって他の女と二人きりにするんだから悪い人なんだけどいい人にも見える。
祐と土嶋さんのことを探るためについてきたというのに、これでは話しにくい……。
両手にコンビニで買った物が入っている袋を持っていたから帰りは椿さんのジャケットの袖を掴まなかった。
周囲に誰もいない寂しい夜道をホテルに向かって歩く。
何か話した方がいいんだろうけど、今日は一緒にいる事が多くてたくさん世間話をしていたからネタが尽きてきた。
黙って斜め後ろを歩いていると椿さんが歩くスピードを落として隣にやってくる。
「いいよなぁ。恋人がいるって……」
「椿さんって彼女がいるんですか?」
「二年前に別れたからいない。あーあ、年下の彼女が欲しいな。ビールをこぼすくらいドジでもいいからさー」