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永遠の愛を奪って
第14章 淡い恋心と信頼
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「……元気出せよ」
振り返っても椿さんは私の方に顔を向けずに指を組んでソファに座っていた。
意地悪をしたり、たまに優しいことを言ってきたり何を考えているのか分からない人だ。
でも不安で押しつぶされそうにな気持ちになる今、一緒にいた人が椿さんでよかったと思う。
部屋へ戻ってからも祐のことが気になってモヤモヤしていたけど、椿さんがくれたビールのアルコールが救ってくれた。
今日一日観光をしていて疲れたから、酒を飲んだ後に一気に眠くなってきて頭が回らなくなってくる。
祐のことは思っていても眠気の方が強い……―――――
目を閉じたら眠ってしまったみたいで、起きたらカーテンの隙間から朝日が差し込んでいた。
風呂に入らずに寝てしまったことをお局様にひどく怒られたけどこれでよかった。
悩まずに眠れたのだから……。
それからホテルから出発する時間がやって来た。
荷物をまとめてロビーへ向かう途中、祐が早足でやってきてトンッと肩を叩いてくる。
「小春、どうして連絡をくれなかったんだよ……。メッセージも送ったのに」
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