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第14章 淡い恋心と信頼

「できるわけないじゃないですか。土嶋さんがずっと一緒なんですから」


「土嶋は青木を前からずっと好きだったみたいだからな。いつも隣にいた男を奪われたから寂しくて、いれる時くらい一緒にいたいんだろ。

それほど青木のことが好きなんだよ。あいつは……」


「最初にいた方が偉いって言うんですか？奪われたのは私の方ですよ」


「はくまいは土嶋に青木を奪われたって思ってるのか」


「まだ過去形じゃないですけど……」



「そう思うんだったら土嶋に譲ってやった方がいいと思うけどな。はくまいのためにも。

……青木のようにモテるような男じゃなくてお手頃な幸せも悪くないぞ」


なぜなのか椿さんはそう言いながら私に手のひらを向けてくる。


だけど、ここでその手を取るのはおかしい気がしたから見て見ぬふりをすることにした。