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第14章 淡い恋心と信頼

もし、私を迎えにここに一人で来ていたのならその言葉の説得力が増していたと思う。


でも不本意でも土嶋さんと一緒に行動しているのだから、私と椿さんがいたことに怒ってきても嬉しいとは思えない。

隣にいる椿さんも噛みついてくる祐を前に冷静でいた。



「青木が土嶋のことを大事に思っているように、おれだってはくまいのことを大事に思っているんだよ。これが気に食わねえって言うなら、さっさとはくまいのことを楽にしてやれって」


ここまで言われて祐はどう思うんだろう……。


眉をひそめたまま俯くだけで口を閉じているけど、下ろしている拳にはまだ残っている私への愛情を感じた。


「そうだよ、祐。先輩の言うとおり。このまま白米さんと曖昧に付き合い続けるのは良くないって。恋人は一人の方がいいよ？」


「葉月……」


「白米さんは椿さんと好きでキスしたんだから。前のように戻るのはもう無理じゃん」