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永遠の愛を奪って
第14章 淡い恋心と信頼
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「はあ?先輩……、何言ってるの……」
土嶋さんのところへ椿さんが向かって、祐から引き離すようにぐいっと腕を掴む。
でもそう簡単に離れず、一緒にいると言わんばかりにしっかりとしがみついていた。
「おいおい、土嶋。係長の言うことを聞けないか?」
「役職になんかついていなかったじゃないですか」
「年明けからそうなるように決まったんだ。課長への道に一歩近づいたな。
社員旅行と言えど、仕事の一環だから言うことは聞いてもらうぞ。自由時間もあと少しで終わりなんだから文句言うなよなー」
「やめてくださいよ!やだっ……。祐っ……!」
椿さんは抵抗する土嶋さんを祐から軽々と引き離して、腕を掴んだまま高台から下りて行く。
静かになってから腕時計を見てみると、集合時刻まであと二十分しかなかった。
この二十分の間でなんとかしろということなんだろうか……。
短い時間で済むほど簡単な問題ではない。
色んなことが重なって私と祐の心は離れている。
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