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永遠の愛を奪って
第15章 明るい未来への一歩

「そうなんですか……」
「小春は椿のことをどう思ってるの?」
「社員旅行の時に優しくしてもらいましたけど、どうも思っていません。……どうして穂並さんも祐から私を離そうとするんですか?」
なかなか言えなかったことを聞いてみると穂並さんは動かしていた手をピタリと止めた。
しかも私の方を振り向いた時に見せた表情は作ったような笑顔だった。
「何それ。そんなことするわけないじゃん」
「私と祐が付き合ったことを土嶋さんに話したんですよね?応援してくれるって言ったのに……」
「ごめんごめん、泣かないでよ。長くなりそうだから仕事が終わったら詳しく話をするから」
「はい……」
仕事が終わってから約束通り、穂並さんは私を連れて落ち着ける場所へ連れて行ってくれた。
いつも連れて行ってくれるようなお洒落なイタリアンのお店化と思いきや、今日は古びた小さな喫茶店。
私は初めて来たけれど、穂並さんはよく一人で来ているらしくてここが落ち着くらしい。
「会社で話した続きだけど、あたしは小春と青木を引き離そうなんて思ってないよ。小春に不幸になって欲しいとも思ってない」

