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第20章 小春の望むこと

どうすることもできなくなった私は、何かの通知が届いたスマホを見てみることにした。


学生時代の友達とは最近用事もなくてやり取りしていないからメッセージを送ってくる人は限られている。


穂並さんかな……？


そう思いながらスマホの画面を付けるとお母さんからのメッセージが届いていた。


【元気？こっちにはいつ帰って来るの？】っと何気ない内容だった。


お婆ちゃんの家に泊まってから私が連絡をしていなかったから心配してくれているんだと思う。


こんな感じだからまだ異動命令が出たことも話していない。


今の私の気持ちを話したら両親を悲しませてしまいそうな気もするけど……。



どうして大切な人には大事なことを伝えるのが難しいんだろう。


祐だけではなく、お婆ちゃんや両親、穂並さんにも……。


自分でこうしようと決めたことを早く話さないといけないのに……。