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永遠の愛を奪って
第22章 プロポーズ



不幸のジンクスがここまで意地悪してくるなんて思わなかった。


せめてメイン料理を食べ終えた後に腕時計だけは渡さないと……。


いつもはゆっくりと味わっているけど、今日はそのためにフォークとナイフを使ってできるだけ早く料理を食べ進める。


頬が緩んでしまうほどの美味しさでも楽しんでいる余裕はない。

何度も時間がないと焦っているのだから……。



メインの料理を食べ終えて皿を下げられてから、腕時計の入った紙袋を取るためにバッグの中に手を入れる。


紙袋でさえ高級感が漂っているから折り目がつかないように気をつけて取り出す。



「祐……、あのね……」

「―――――失礼いたします。食後のデザート、お待たせいたしました」


なんでこのタイミングで店員はデザートを運んでくるんだ。


あまりにも渡せる時がやって来なくて気持ちが萎えてしまいそうになる。



でもテーブルに置かれた白くて大きめのプレートにのっているデザートを見て私は目を見開く。


「えっ……。これって……。なに……」


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