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第22章 プロポーズ

「ああ……。私の気持ちを当てるってことだよね……」


退職と逆プロポーズをすることで頭がいっぱいになっていたからすっかり忘れていた。


土嶋さんと仲良くしていた頃の祐に怒った私は、もう少し気持ちを考えて欲しくて「許さない」と言った。


“ごめん”っと謝罪はされたのに……。


それに土嶋さんと仕事以外で関わらないと約束してから、それを実行してくれて許していい状況へと変わった。


解決したと同然なのに、祐は私の気持ちを考えて答えると言ってくれた。



これ以上責めるつもりはないけど、私のどんな気持ちを汲み取ってくれたのか気になるところではある。



「そうそう。葉月との関係が切れなかった時に小春がオレから真っ先に聞きたかった言葉は“寂しい思いをさせてごめん。葉月じゃなくて小春の傍にいるから”ってことかな？」


「そう。あの時はすごく寂しかった」


「本当にごめんな。……でもそれ以外に思っていたことがもうひとつあったりする？」


「うん。あったよ」



「それを当てようと思う。……外れたら笑って流してくれていいから」


「笑わないよ。だって祐が真剣に私の気持ちを考えてくれたんでしょ？
どんな答えでも受け止めるから」



「そっか……。じゃあ、答えを出すな……。
それは……、これだ――――」