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永遠の愛を奪って
第22章 プロポーズ
晩御飯を食べている時にバッグから出そうとして出せなかった男性向けのデザインの腕時計。
今度こそ、それが入っている紙袋を祐に渡すことができた。
私と同じように驚いた顔を見せてから口角を上げて喜んでくれた後、中を見て欲しいと祐に催促して化粧箱を開けてもらう。
渡した時計は側は銀色でベルトは黒のシンプルなデザインの物。
仕事中にもつけてもらいたいと思ったからこれを選んだ。
どんな物なのか見てもらった後、私は「一旦貸して」と頼んでその腕時計を祐の左腕につけてあげた。
婚約指輪の代わりに買ったから、この場合は左につける方が合っていると思う。
「ありがとう、小春。この時計、なかなかイイ感じだな。オレも大事にする」
「うん。……私と結婚してください」
「えっ……?」
「じゃんけんする前に話したいことがあるって言っていたこと。祐の話を聞いた後にこの時計を渡しながらそう言いたかったんだ」