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永遠の愛を奪って
第4章 永遠の愛と出会い

これから仕事に向かうのか、もうひとつの花束を私に渡してから会釈をして美男美女のふたりは過ぎ去って行った。
朝から一緒にいるってことは夫婦だったのかな……。
しかも、歩き出したふたりはお互いを強く信頼しているような温かい笑みで見つめ合っていた。
そして、……とても幸せそうだった。
私も将来あんな感じの穏やかな夫婦になりたい……。
花束と共に幸せまで分けてもらった気分だ。
それからお婆ちゃんがいると思われる花壇を避けて自宅へと帰った。
両親以外には心配を掛けたくないからだ。
せめて溺愛してくれている祖母の前ではいい子でいたい。
「小春!連絡もしないでどこに行ってたの!家族の皆で心配していたんだからね!」
玄関のドアをそっと開けて中に入ると両親に連絡しなかったことを怒られた。
でも桔梗の花束を見てお婆ちゃんの家に行っていたのかと思われたようで、なんとか誤魔化すことができた。
白い桔梗の花束様様だ。

