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第4章 悲しみのゆくえ

それからまた３ヶ月後のことでありました。

実母はニンシン６ヶ月目に突入していましたので、身体を大事にしなければならない時期になっていたのでありました。

それと同時に、イワマツ家の当主のコリンチャンスイワマツキザエモンセヴァスチャンのおむかえの日までのカウントダウンが始まっていたのでありました。

時は７月20日頃のことでありました。

ところ変わりまして、徳島県三好郡西祖谷山村の温泉街にあります温泉旅館にて…

温泉旅館の大広間には、愛媛県喜多郡内子町からお越しの薬問屋『溝端屋』の主・溝端源五郎と溝端屋の番頭はんの竹宮豊国と今治のヤクザ組織『田嶋組』の組長の男とナンバーツーの男と取引先の会社の社長さんたち10人と田嶋組の顧問弁護士の男と源五郎についてきた丁稚どんがいまして、温泉コンパニオンさんたちをはべらせて遊んでいました。

温泉芸者さんは、三味線で香川県民謡の『こんぴら船々』を演奏していました。

三味線の演奏に合わせて、取引先の社長さんがコンパニオンさんとお座敷遊びを楽しんでいました。

そんな時に、すみの方でさびしそうにしている新人のコンパニオンさん（19歳）がいたので、源五郎が声をかけまして、オシャクをさせていました。

それからしばらくしまして、源五郎はすみの方で待機していた丁稚どんに新人のコンパニオンさんに松山名物の『野球拳踊り』の相手をしてくれとお願いをしました。